mercredi 12 octobre 2016

News Japan ! 春日山親方に辞任勧告 名跡証書なく不適格



日本相撲協会は12日、臨時理事会を開き、春日山親方(元前頭・浜錦)に対し、春日山部屋の師匠を辞任するように勧告した。同親方は回答を保留し、協会は1週間後の19日午前10時までに回答するよう通告した。
 協会によると、春日山親方が勧告に従って師匠を辞任した場合、春日山部屋は存続できない。同部屋に所属する力士らは当面、春日山親方が現役時代に所属した同じ伊勢ケ浜一門の追手風部屋預かりとなる見込み。勧告に従わず辞任しない場合には、協会は同親方との「相撲部屋における人材育成業務委託契約」を解除する方針。解除されると、親方としての身分を失う。
 春日山親方は2012年2月に師匠に就任。春日山部屋には9月の秋場所時点で力士23人が所属している。
 春日野広報部長(元関脇・栃乃和歌)は師匠辞任を勧告した理由について、(1)年寄名跡証書を取得していない(2)指導の実態がない−−の2点を挙げて「師匠の資格がないと全会一致で判断した」と説明した。
 (1)は、協会を退職した先代親方(元前頭・春日富士)らに証書引き渡しを求めた訴訟の横浜地裁川崎支部の1審判決で、証書の引き渡しには約1億7000万円を支払う必要があることが示され、控訴審が係争中だが、未取得の実態は変わっていないと認定。(2)は、春日山部屋の力士への聞き取り調査の結果、秋場所15日間のうち、部屋で指導した日が一日もなかったことが判明し、春日山親方も認めたという。【大矢伸一】

弟子の指導に実態なし

 春日山親方への師匠辞任勧告は、満足な稽古(けいこ)環境を与えられていない春日山部屋の力士たちに、一刻も早く稽古に打ち込める環境を用意するのが狙いだ。
 8月にほぼ1カ月間続く夏巡業に審判として同行する予定だった春日山親方に対し、協会は業務を免除し、部屋運営の正常化に専念するよう指示した。しかし、同親方は部屋で弟子と寝起きを共にすることはなく、秋場所中にも姿を見せることはなかった。春日野広報部長は「たとえ部屋に来なかったとしても、弟子が師匠を信頼していれば、来ていたと言うはず。師弟関係は終わっていたということ」と断じた。
 春日山親方は先代親方が理事業務に注力するため、春日山部屋の師匠を降り、追手風部屋所属ながら急きょ引退して後継者となった。駆け出しの師匠は、裁判で争う先代親方の弟子を指導するのは難しかっただろう。とはいえ、貴重な人材である力士たちをこのまま放置できないと協会は大なたを振るった。
 春日山部屋の力士たちは追手風部屋の預かりとなる見込み。協会は、非常な困難を強いられる両部屋の力士らを適切に支援していくことが求められる。

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